日本の森、モリのニッポン紀行

2020年12月6日からnote版「日本の森、モリのニッポン紀行」(https://note.com/samsil_life)に引っ越しました。

【出雲國】出雲郡・同社大穴持御子玉江神社。

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延喜式」掲載の同社大穴持御子玉江神社とされる乙見社も出雲大社の境外摂社のひとつである。
境内といっても社殿とその横に由緒について書かれた案内板が立っているのみ。
鳥居はなく、社殿は一段高い場所に鎮座。
社のうしろ側にはエノキの木が一本。
とても小さな神社である。

出雲大社前、勢溜の交差点を東に向かって五分ほど走り、堀川にかかる橋を渡ると右手に見えてくる。
式内社調査報告」が編集された時点では国道431号線北側の乙見山に鎮座していた。
FATBIKEを立てかけて社前に進み、まずは参拝。

僕が着いたのを見計らってか知らないが、向かい側の家の犬が吠え始めた。
神社と家が近接しているので犬は自分の家だけでなく神社まで見張る番犬を自任しているかのようだ。
ところが、手を合わせている間中ずっと吠え通したのが、お参りを終えると突然鳴き止んだ。
祭神である高比賣命が、「このひとは決して怪しい者ではないぞ」と犬に伝えてくれたのだろう、と都合よく想像するのも面白い。

高比賣命は大国主命御子神で、別名下照比賣命ともいう。
国譲り神話で高天原から出雲に遣わされたものの大国主命に懐柔された天若日子命の妻となった神だ。

写真は島根県出雲市

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