日本の森、モリのニッポン紀行

2020年12月6日からnote版「日本の森、モリのニッポン紀行」(https://note.com/samsil_life)に引っ越しました。

2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

【出雲國】意宇郡・由貴神社

大橋川沿いの松江市馬潟町に鎮座する由貴神社を訪ねたのはホーランエンヤの渡御祭の一週間前。町内には「馬潟櫂伝馬」と書かれた幟が町内の至るところに立てられていた。平日だったせいか祭を一週間後に控える緊迫感は感じられず、大橋川の流れのようにのん…

【出雲國】意宇郡・市原神社。

式内社という神社があるということを僕は四十歳を過ぎるまで知らなかった。書店で偶然手にした岡谷公二氏の著作「神社の起源と古代朝鮮」という本をきっかけに、「延喜式」に掲載されている式内社と呼ばれる古社を巡ろうと決意した。式内社が古社であること…

【出雲國】意多伎神社、同社坐御譯神社。

「出雲国風土記」をひもとくと、現在の意多伎神社に鎮座する神社が三社掲載されている。神祇官社である「意陀支(おだき)の社」二社と非神祇官社である「食師(みけし)の社」の合計三社。前者二社は意多伎神社、同社坐御譯神社に相当し、後者は倉稲魂命で…

【出雲國】意宇郡・志保美神社。

一言でいえばシンプルな境内である。 鳥居もなく境内と隣接する田んぼや伯太川の堤防との境界もあいまいである。本殿と歳徳神を納めた堂、日御崎神社の小祠、そして玉垣に囲われた老樹のある範囲が境内ということになる。 志保美神社は「出雲国風土記」では…

【出雲國】意宇郡・同社坐韓國伊太氐神社

安来市の広瀬中央公園東側出入口近くに鎮座する嘉羅久利神社。入口の鳥居をくぐり境内へ入る。狛犬や石垣は苔むしていて、小さな神社だけど古社然とした雰囲気を醸し出していた。拝殿まで35歩。途中、手を清めようと手水舍の前で立ち止まる。水のなかにひし…

【出雲國】意宇郡・佐久多神社。

意宇郡・佐久多神社には二社の論社が存在する。「式内社調査報告」によれば日御崎神社と嘉羅久利神社である。 日御崎神社は先に訪れた来待神社の対面にある丘に鎮座、一方の嘉羅久利神社は現在、安来市となっている広瀬町の広瀬中央公園横に鎮座する。厳密に…